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第3回本公演『そらまわる』を終えて

更新日:3月1日

初めましての方もそうでない方も。

大変お世話になっております。劇団偽物科学主宰です。

今回は、本公演を終えての裏話ということで記事を寄せます。

ほぼ、告解室の中で行った方がいい言い訳もきっと飛び出す事でしょう。


懺悔します。


1.脚本について

 「そらまわる」という脚本ですが、当初は名前が違いました。脚本・公演の名前には紆余曲折があるものです。私だけでしょうか?


 そもそもは、今回の脚本を着想したきっかけは副主宰からの宿題でした。

久留米で劇団をやろうと思い立った2019年の私、まずシティプラザが目につきました。かといって今回やったCボックスは大きなハコです。そこで、小さな発表ができる場所としてスタジオの見学に行きます。

 もともとは70人くらいのキャパシティが最上だと思っているので、ちょうどいい大きさに見えますが、スタジオはスタジオ。劇場ではないので声が反響してしまうのです。そこで副主宰が「じゃあ最初から声が反響する場所の設定で書けばいいじゃない」ということで、舞台がシェルターに決まりました。


 私は脳みその深刻な部分がSFに偏っているので、シェルターと言われたらもう終末戦争か隕石の飛来以外にありません。降ってきました、隕石が。しかし、ここで副主宰からの宿題が出されます。「いつまでもSF、SF言ってないで家族の心情を描きなさいよ」ということで、シェルターに逃げ込んできた家族の話を書くことにします。名前は「家族ぼっち」という脚本でした。しかしプロットの段階でもうロボットが登場してしまいます。宿題を完全に無視した作りで提出し、怒られました。が、これはもう性分です。でもいずれ越えなければいけない壁かとも思っています。


 その次は「なぜ彗星は尾を引くのか」という題名でした。なぜかというと、彗星が太陽に向かっているから、ということになります。彗星は太陽に温められることで、尾が引かれます。太陽に向かっている彗星と太陽を目指す家族をなぞらえた題名です。もしコロナ禍で劇場が閉まりまくらなければこの名前で一度上演したのではないかと思います。脚本の構成はそらまわるにかなり近づいています。

 今確認しましたら、デルタが翼を電気ショックで気絶させてますね。あと、洋子さんにおいしいモンブランを食わせて仲直りを決めています。最終的にメーデーメーデーと世界に呼びかけるシーンは今の3倍くらい日記を読ませていました。長すぎる、お正月に春の海やクリスマスにジングルベルを流していたようです。


 現在の「そらまわる」という題名と構成は2023年の夏ごろに固まります。人間とうまく融和できず空回りするデルタと衛星そのものとしてそらをまわることになるデルタを両方表現しました。


2.ラストシーンについて

 ラストシーンはヨルシカの「ノーチラス」という曲をかけました。曲のイントロがエモすぎて、私の中ではエモさ確定BGMです。これを劇場のスピーカーから大音量で流したいがためにラストのデルタのセリフをカットさせたといっても過言ではありません。


 デルタは息を飲み込む前に「それは素敵ですね」と拓人に対して言うわけですが、これを最後のセリフとする案もありました。エモさが半減するところでした。


 ちなみにシェルターの名前「ノーチラス」もこの曲から頂いています。元の元ネタは小説【海底2万マイル】に登場する潜水艇の名前です。これにあやかって、劇中に水中に潜る音を入れたのですが、観客にとっては置いてけぼりというやつですね。反省反省。


3.キャストについて

 今回はダブルキャストで公演を行いました。脚本は同じでも、演じる人間が違いますと受け答えやシーンが表す意味合いは変わっていくもので、つまり別作品を同時期に作るという予見されていた難行であり、脳みそが2つ必要なことを改めて再確認しました。


 しかし、当劇団が集客240名を出演者5名(声の出演をいれて6名)で賄えたかというとそうはいかなかったと思いますし、それぞれのチームはそれぞれの魅力を引き出してくれました。大変うれしかったです。


 今回のメインキャストはデルタと拓人だと思っています。セリフ量も登場回数も段違いに多く、このキャストを舞台未経験の団員に任せることに悩むこともありましたが、最終的には彼ら・彼女ら以外はなかったと思えています。本当に頑張ってくれました。


 当劇団は、経験に関係なく演劇の楽しさを味わえることを存在理由の一つとしていますが、それに真剣に取り組んでくれたかと思います。


4.懺悔

 今回の公演では「2回目になる拙い長編演出の経験+未経験のキャストがメイン+初めての劇場使用」と大変挑戦的態度で臨んだことにより、微に入り細を穿った公演作りができなかったことは大いに反省する点だなと思いました。音楽効果にしろ、暗転の多さにしろ、シーンの起伏の少なさにしろ。猛省したうえで馬鹿になって次に向かって走ってまいります。

とりあえず消え者(=舞台上での飲み食い)は自分の中で禁止カードとなりそう。


5.最後に

 拙い作品ながら、終演後には「感動した」「心を動かされた」等大変うれしいお言葉をいただき感無量でございます。また頂いた感想の中には叱責のお言葉もありました。自分は作品を作ってこれを世に表出した結果、評価されたのだという証のような気がしています。ご観劇誠にありがとうございました。


 劇団偽物科学は、懲りずに活動を続けてまいる所存です。たくさんのお客様に、団員一同の生涯を通した道楽にお付き合いいただけますよう、今後も精進してまいります。また劇場でお会いできましたらこれ以上の幸いはございません。ご観劇頂けますことを祈念して筆を置きます。

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